令和2年

② 環境農政常任委員会(その1)

2 水源環境保全・再生への取組みについて

※神奈川県HPちらし

水源環境保全・再生事業会計の当初予算では、自然保護費が約9,700万円の増額となっており、その内訳を確認したところ、鹿の調査が約1,000万円、気象観測システムの基本設計費が約600万円のほか、登山道利用の実態把握調査が約3,000万円、秦野市の環境配慮型トイレの設置が約5,000万円の増額とのことでした。

環境配慮型トイレは、一般的なトイレのような浄化槽や汲み取り式の処理ではなく、土壌処理方式といわれる、土壌粒子による吸着と濾過作用、微生物の分解により循環利用が可能なトイレですが、その分トイレ本体が高額なことと、山に設置するため資材の運搬にヘリコプターを使用したり、ほぼ人力で実施しなければならないなどの理由から、高額な予算計上となっています。

※自然環境保全センターHP「丹沢発 山のトイレを考えようプロジェクト」より引用

また、「相模川水系上流域対策の推進」として当初予算に計上されている「森林整備共同事業費」と「生活排水対策共同事業費」に関して質疑したところ、この事業は、本県の主要水道水源である相模川の山梨県内の領域における森林整備と生活排水対策について、山梨県と事業費の1/2ずつを負担し、国からの補助金も活用しながら実施しているもので、森林整備のほか、生活排水対策として山梨県にリンの除去装置を設置し、神奈川県では汚泥処分費などの維持管理費を負担し、山梨県は人件費と電気代を負担しながら取り組んでいるとのことです。

ダム水源を多く含む山梨県の森林を整備することは、水源を確保する意味で重要ですが、予算額は約2,000万円となっており、今より加速する必要はないのか質疑したところ、平成24年度から28年度までで1,000haを超えて整備しており、平成29年度から令和3年度までに728haを整備する予定ですが、平成29年度、平成30年度で311haを終え、進捗率42%と概ね順調であることに加え、山梨県の超過税額が2.7億円と少額であることや、山梨県内には他にも整備しなければならない森林もあることなどから、今の目標達成を第一に取り組んでいるとの答弁でした。

事業は順調に進捗しているようですが、森林整備などの水源環境の保全・再生の取組みはどのくらい進んでいるかなかなかわかりにくいのが現状です。

うまく情報を出しながら、着実な事業執行を求めました。

コメント

この記事へのコメントはありません。

CAPTCHA


関連記事

TOP