介護事業所での介護ロボットの導入
※県HP介護ロボット・ICT普及推進の取組より
9月補正予算の中で、介護ロボット等の導入支援が計上されました。
当初予算の範囲でも、申し込みが多く反響が大きいようです。
介護ロボットにはさまざまな種類があります。
これまでの補助実績や申請状況からは、ベッドにセンサーを取り付けて、寝返りや起き上がりなどの状況を確認できる見守り系の介護ロボットの導入実績が最も多い状況です。
見守り系以外のロボットでは、利用者をベッドや車いすなどから移動させる際に身体に装着して腰の負担を軽減するなどのサポートを行う移乗支援やストレッチャーなどにより入浴をサポートする入浴支援、リハビリテーションや生活支援で活用するコミュニケーション系のロボットなども導入されています。
※厚労省資料より
介護事業所に介護ロボット導入に対する関心を持っていただくため、県の取組みは
公開事業所での取組みを通じて効果や活用事例を伝えたい
介護ロボット公開事業
県は、介護・医療分野への介護ロボットの普及を図り、従事者の負担軽減、介護・医療サービスの質の向上等につなげるため
●平成24年度から
・社会福祉法人同塵会特別養護老人ホーム芙蓉苑(横浜市)
・医療法人社団成仁会長田病院(横浜市)
●平成28年度から
・社会医療法人ジャパンメディカルアライアンス介護老人保健施設アゼリア(海老名市)
と協定を締結し、3施設を「公開事業所」と位置づけ、介護ロボットの活用現場を公開しています。
概ね年間300~500人の方が見学に来られ、令和2年度以降は新型コロナ対応のため公開を停止し、一部オンラインでの実施をしています。
動物や赤ちゃんの姿をしたセラピー的な癒し系ロボット等もあります。
これらのロボットをなでたり抱っこすることにより、利用者の動作や反応を促し、精神安定や意欲増進、認知症ケアにも効果を示しているとのことです。
介護ロボットによる事故への対策は
補助金申請の際適切な扱い方を職員間で共有するよう伝えているほか、今後は導入を実施した施設に直接お話をいただく機会を設けることや、活用現場を実際に見ていただく公開事業を通じて適切な使用方法を伝える
厚生労働省が初めて行った介護ロボット使用中の事故に関する調査では、事故だけではなく事故につながりかねない「ヒヤリ・ハット」の件数が多かったようです。
交付が進む中で事故件数が増える懸念はありますが、人為的な理由も多いとのことから、しっかりと取り組むことを求めました。
※県の取組み資料より
コロナ禍が続く中、介護ロボットの導入促進に向けどのように取り組んでいくのか
オンラインを取り入れながら導入の効果等を積極的に提供していく
コロナ禍で対面での介護ロボットを直接体験するということが難しい状況が続いていくことが推測されるため、公開事業所の見学や介護ロボットの活用事例等を紹介するセミナーについてはオンラインを取り入れながら開催し、導入の効果や活用している施設の職員や利用者さんの生の声を伝える機会を積極的に提供することにより介護ロボットの導入を促進していくということです。
介護ロボットに期待をしています。
職員の負担軽減が図られることは大変重要ですが、業務効率化だけでなく、事故防止や利用者ニーズへの対応などについても引き続き取り組む必要があると感じました。