令和3年

10月4日 厚生常任委員会【① 障がい福祉計画の改定】

障がい福祉計画の改定

障がい福祉計画は、新型コロナウイルス感染症対策の影響により、改定時期を1年先送りし、本年度改定作業を行っています。

計画期間は令和3年度から令和5年度までの3年間です。

障がい福祉計画は国の基本方針に則して作成することとされており、この指針による全国一律の取扱いとして3年間の計画となっています。

国では3年ごとにサービス提供の在り方の見直しを含めた障がい福祉サービスと報酬の改定を行っており、その内容を踏まえて作成する障がい福祉計画の期間についても報酬改定に合わせることが制度設計上重要だと説明しています。

神奈川県障がい福祉計画の改定について

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◎これまでの主な見直し

《第4期》
新たに年1回成果目標等に対する実績を把握して、分析・評価を行い、その結果に基づいて計画の見直しを行ういわゆるPDCAサイクルの考え方を盛り込んだ

《第5期》
津久井やまゆり事件を受けた本県独自の見直しとして「ともに生きる社会かながわ憲章」の理念の普及や津久井やまゆり園の再生を踏まえた今後の取組みを計画に反映させた

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「福祉施設入所者の地域生活への移行」についてこれまでの取組みと成果は

相談支援専門員の数と質の充実を図り、グループホームの整備や専門人材の要請に取り組んだ

○取組み
・障害者本人が自らの意思で生活の場を決定できるような取り組みをする必要があるため、県ではこれまで意思決定支援の要となる相談支援専門員の数と質の向上・充実を図った

・施設に入所されている方が地域で暮らしていくための基盤整備が重要であることから、重度障がい者を受け入れることができるグループホームの整備、運営に対する支援や強度行動障がいや医療的ケアに対応できる人材の養成に取り組んだ

・障がい者に地域生活を今後の選択肢に加えてもらうようにするため、グループホームの体験利用の促進などにも取り組んだ

○成果(現行の第5期計画)
■地域生活への移行者数
《目標》
平成28年度末時点の施設入所者数4,899人のうち470人が令和2年度末までに地域生活へ移行
《実績》
175人の移行にとどまった

■施設入所者の減少数
《目標》
平成28年度末時点の施設入所者数4,899人のうち74人が令和2年度末までに減少
《実績》
154人減で現在4,745人となった

地域生活への移行者数を増やすため、取り組みを強化する考えは

受け入れる環境が十分ではない。グループホームへの支援や人材の養成に取り組む

地域での生活の場となるグループホームなどで重度障がい者を受け入れる環境が必ずしも十分に整備されているとは言えないため、グループホームへの支援や強度行動障がいに対応できる人材の養成に取り組むということです。
また、県立施設については通過型施設を目指していくなかで、入所者の地域生活への移行をさらに促進していく予定です。

私自身、重複した障がいをお持ちの方が施設に入れないとご相談を受けました。
様々なご事情から地域移行が難しい方もいらっしゃるため、把握に努めるよう求めました。

障害者雇用促進センター案内リーフレット

「福祉施設利用者の一般就労への移行」についてこれまでの取組みと成果は

障害者就業・生活支援センターを設置し相談を受けているほか、障害者雇用促進センターでは企業に対する支援をしている

○取組み
・「障害者就業・生活支援センター」を設置し、就業に伴う日常生活への支援を必要とする障がい者の方々に対して窓口での相談や職場や家庭訪問による生活面の支援等を実施するとともに、支援センターが中心となって、各障害福祉圏域における就労支援機関や教育機関等との連携体制を構築して支援の強化に取り組む

・「障害者雇用促進センター」を設置し、障がい者を雇用する企業への支援や雇用に関する情報提供を行うなど、障がい者雇用の促進に向け関係機関と連携しながら支援を行った

○成果(現行の第5期計画)
■福祉施設利用者の一般就労への移行
《目標》
令和2年度中に平成28年度実績の1.6倍にあたる1,794人の移行
《実績》
1.2~3倍の1,393人の移行にとどまった

■就労移行支援事業の利用者数
《目標》
令和2年度4,152人
《実績》
4,412人となった

かながわ障がい者計画計画(わかりやすい版)

当事者目線の福祉を掲げられる中で、相談やこまりごとは当事者目線の福祉を掲げられる中で、相談やこまりごとは

生活保護や障害年金に関する相談やコロナ禍での不安などを多く受けている

障害者就労支援センターで当事者の方の相談を受けています。
・生活保護の申請に関して関係機関と調整をしてほしい
・実際に窓口に同行してほしい
・障害年金の申請に関して調整してほしい
・通院に同行してほしい
といったご相談が多いということです。

コロナ関係では、
・在宅就労をするようになったり、休職しなくてはいけなくなり、そういった環境の変化で生活のリズムが崩れてしまった
・今までと違う働き方になってしまったので不安である
といったご相談を多く承っているということです。

「障がい福祉計画」における成果目標の達成に向けて、「福祉施設入所者の地域生活への移行」や「福祉施設利用者の一般就労への移行」については、目標の達成状況をみると、取組みが十分とは言えない状況です。
要因をしっかりと把握・分析し、計画反映に努めることを求めました。

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