令和4年

⑧ 子どもの未病対策 【令和4年第1回定例会】

会議日:令和4年2月24日

(3)子どもの未病対策

この約2年間、緊急事態宣言、まん延防止等重点措置など、度重なる外出自粛の要請などにより、県民は行動を制限されてきました。

住民の方からの声に耳を傾けてみると、コロナが出現する前と比べ、県民の健康状態が悪化してきていると思われる話をよく聞くようになりました。

特に、私は子どもについて着目していますが、小学校5年生と中学校2年生を対象に毎年度スポーツ庁が行っている「全国体力・運動能力、運動習慣等調査」の結果が12月に公表されました。

この調査は、「握力」、「50m走」など体力を測る実技テストを数種目行うもので、それらを総合的に評価した体力合計点は、令和元年度に比べ、小中の男女ともに低下していました。

令和3年度 全国体力・運動能力、 運動習慣等調査の結果(概要)

体力低下の主な要因は運動時間の減少などとされており、コロナの影響を受けて、更に拍車がかかったと考えられるとのことです。

また、休校や外出控えなどによって、自宅で長時間過ごすことが増えていると思いますが、そのような結果、子どもにも肥満が増えています。

令和3年度 全国体力・運動能力、運動習慣等調査 結果のポイント

コロナは、あらゆる世代に健康への悪影響を与えていると思いますが、このように子どもにまで影響が及んでいることに、心を痛めています。

県では、子ども、女性、働く世代、高齢者といったライフステージに応じた未病対策に取り組んできており、子どもに対しても施策を講じていると認識しています。 

子どもの頃の健康は、その後の人生の健康状態を左右するような重要な要素であり、コロナ禍における子どもの未病改善は大きな課題です。

しかし、以前できていた事業が、今、同じように行うことが難しくなっているのではないかと思います。

そこで、コロナ禍の今、子どもの未病対策はどのような状況であるのか、また、今後、子どもの未病対策にどのように取り組んでいくのか、健康医療局長の見解を伺いました。

健康医療局長答弁

まず、未就学児向けには、民間企業等のご協力をいただき、子どもの頃から運動習慣を身につけられるよう、幼稚園などで、体操教室やボール運動など、楽しみながら体験できる講座を実施しています。

さらに、高校生向けには、未病改善について理解し、それを実践できるようにするための副教材を作成・配付しており、教材を活用してグループワークや発表会を行っている学校もあります。

しかし、コロナ禍により、対面で行う講座等の実施は難しくなっており、例えば、昨年度の未就学児向け講座の参加者数は、前年度の半分以下でした。

県HPより

そこで、今年度は、講座の一部をオンラインで実施するなどの工夫を行い、その結果、参加いただいた方は、前年度と比べ、大幅に増加しました。

今後とも、現場の意見を丁寧に伺いながら、オンラインの活用等の工夫を行い、コロナ禍でも効果的に事業が展開できるようにしていきます。

また、民間企業と連携し、新たに、小学生向けに健康な体づくりのための食事や、栄養について学べる講座を実施することも検討し、引き続き、県民の皆様が生涯にわたり、健康でいきいきと暮らしていけるよう、子どもの頃からの未病改善の促進に取り組んでいくとのことです。

子どもを取り巻く未病、取り巻く状況、この数年で大きな変化があると思います。
また、コロナ前とは、まったく別の段階に入っていると感じています。

運動不足のほかにも、長いマスクの着用、スマホやタブレットの使用など、コロナ禍で生じた状況の影響も、分かっていないところが非常に多く、こうした状況に県としても前のめりになって、関係する部局横断して、調査を行うことを求めました。

一般質問の様子は、県HPから録画映像をご覧いただけます。
https://kanagawa-pref.stream.jfit.co.jp/?tpl=play_vod&inquiry_id=2660

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