令和6年

① 危険な崖地からの移転の促進【令和6年第1回定例会】

会議日:令和6年3月5日【建設・企業常任委員会】

危険な崖地からの住宅移転の促進

土砂災害特別警戒区域(土砂レッドゾーン)から住宅の移転に対し、市町村が国の事業の要件に該当する住宅の移転を促進する場合、その費用の一部を補助する予算が新規で計上されました。

予算額:2,100千円 県費補助率:地方公共団体負担分の1/3 県費補助限度額 原則70万円/戸

移転には多額の費用がかかり、移転費用の総額からすると、移転に至らない例もあると思います。佐藤けいすけは県に対し制度の周知の取組みを確認するとともに、高齢者を中心としたお住まいの方や地域に寄り添う取組みを求めました。

佐藤
けいすけ

まず危険な崖地からの移転の促進について、今回、令和6年度当初予算に、がけ地近接等危険住宅移転事業の活用ということで計上されています。

このがけ地近接等危険住宅移転事業について、地元の厚木市はもう既に事業を実施しているということでありましたけれども、住宅の事業者に対する働きかけについては、今現在どのような周知行っているのか伺います。

建築住宅部長兼建築安全課長

現在、厚木市では、補助金の案内をホームページに掲載するとともに、土砂災害特別警戒区域内の空き家を除く住宅の所有者に対して、補助制度の案内を送付して事業の周知を行っています。

それ以外にも、神奈川県宅地建物取引業協会のホームページや住宅金融支援機構のホームページでも、この厚木市の事業について案内をしているところです。

佐藤
けいすけ

まだまだ事業は知られていない点もあると思いますので、いろいろな媒体伝えるよう工夫をお願いしたいと思います。

続いて、移転を希望する所有者に対する支援としては、不動産業者、建設業者など、業者を探す際にどのような窓口があるのか伺います。

建築住宅部長兼建築安全課長

不動産業者:かねてから不動産関係団体から住宅移転事業への要望をいただいているため理解が得やすいと考えますので、県における協調補助の制度の創設について周知を図るとともに、所有者からの相談について協力が得られるようお願いしていきたいと考えています。

建設事業者:公益社団法人かながわ住まいまちづくり協会に住まいの相談室があります。また、一般社団法人神奈川県建設業協会などからも今後協力をいただきながら、除却工事や移転先の工事に係る相談ができるよう取組みを進めてまいります。

佐藤
けいすけ

しっかり案内ができるような体制づくりをお願いします。

続いて、移転対象の住宅については、高齢者の所有者もいらっしゃると思います。自力で移転先となる住宅を購入する、建設する、というのは困難な場合も考えられると思いますけれども、こうした方々にはどのように対応を考えているのか伺います。

建築住宅部長兼建築安全課長

土砂災害特別警戒区域内にお住まいの方々の中には高齢の方も多く、住宅の移転に当たり新たに住宅を購入したり、自ら住宅を探すことが難しい方も多くいらっしゃると思います。

そこで県では、市町村の住宅移転の取組と連携し、不動産団体などが構成員となっております神奈川県居住支援協議会などを通じて、近隣の賃貸住宅の案内など、移転先となる住まいの確保について支援していきたいと考えております。

また、県営住宅に入居を希望される場合には、当選倍率の優遇等により入居しやすくすることについても検討し、高齢者の移転についてもしっかり取り組んでいく考えです。

佐藤
けいすけ

市町村とさまざまな連携をして、賃貸や県営住宅などへの紹介といった面も後押しをしていくということだと思います。やはり、移築と移転では費用がかなりかかると思いますので、なかなかこのケースに引っかかってくることがあまり現実的ではないように感じられるところもあります。

今回、国とも合わせて補助の総額というのは上がっていますが、やはり移転の総額からすると、移転に至らない例というのもあると思います。どちらにせよ、今回、本事業の制度をきっかけに、やはり崖地の危険性の認識というのをまず深めていただき、高齢者を中心にそこにお住まいの方や地域に寄り添う取組みとして、県としても取り組んでいただきたいと思います。

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