会議日:令和6年3月7日【建設・企業常任委員会】
城山貯水池の堆砂対策
令和元年東日本台風直後の城山ダムの様子
令和元年の東日本台風で城山貯水池の上流域の道志川合流地点に堆砂が進んだということですが、どのぐらいの土砂が堆積したのか伺います。
城山貯水池の堆砂対策を実施する範囲は、毎年、平均3,000㎥程度の土砂が堆積していましたが、令和元年東日本台風後の測量結果によると、約35倍となる約11万㎥の土砂が堆積したことがわかりました。この範囲の中で特に土砂が堆積した地点では、最大で3m程度川底が上昇したところも確認しています。
上流にダムがあるにもかかわらず、結構堆積しているという印象ですけれども、城山貯水池の堆砂対策を行う場所に、例えば、大雨が降った際など、堆積した土砂の影響で河川があふれるようなことはないのか伺います。
城山ダムでは、令和2年度以降、大雨により堆積した土砂が影響し、河川があふれるような水位の上昇はありませんでした。
ただ、堆積した土砂で川底が上昇していますので、緊急放流のような大雨による水位状況に備えて、令和6年度から堆積した土砂を除去し、上流域の災害防止を図ることとしたものです。
洪水調節にも影響が出るのかと思いうかがいました。
続いて、令和6年度から城山貯水池で堆砂対策を実施していくにあたって、地元住民に対してはどのような周知を行っているのか伺います。
堆砂対策に先立ち、令和5年度から、地元の相模原市や周辺住民に対して説明会を複数回にわたり実施し、この対策の目的や工事の時期、工事の方法、土砂の搬出方法などについて説明して、理解を得てきたところです。
今後も、毎年、しゅんせつ工事の実施前後に住民と意見交換を行い、工事を円滑に進めていくこととしています。
出典:神奈川電気・ダム管理事業計画 https://www.pref.kanagawa.jp/docs/e4b/denki-keiei.html
地元住民に対しても、十分に丁寧にやっていただきたいと思います。
相模湖などの堆砂対策では、しゅんせつ土砂を有効利用していますが、その1つとして養浜材として活用していると思います。今回の城山貯水池堆砂対策でも養浜材に有効活用していくのか伺います。
計画策定に先立ち、城山貯水池のしゅんせつ土砂を関係者に確認しところ、表面近くの土砂については、粒径が細かく、養浜材としての活用には適していないということがわかりました。よって、令和6年度からの活用につきましては見送ることとしています。
しかし、長期間に渡るしゅんせつ工事ですので、養浜材として適した土砂が出てくる可能性もありますので、毎年土砂性状を確認してもらうなど、今後も関係者と調整を図っていきたいと考えています。
なお、令和6年度については、しゅんせつ土砂を埋立材として全量有効活用を図ることとしています。