会議日:令和7年3月5日【建設・企業常任委員会】
緊急輸送道路の盛土のり面の点検について


昨年の令和6年第3回定例会の常任委員会において、能登半島地震を受けて、国が緊急輸送道路の盛土のり面の点検を行うことに伴い、本県における点検の実施状況について質問しました。
県当局からは、国が点検の対象とした盛土のり面と同じ条件の箇所が、県が管理する緊急輸送道路にあるか確認しているところとの答弁でしたが、その後の状況について伺います。
まず、国が行うこととした能登半島地震を受けた緊急輸送道路の盛土のり面の点検の概要について、あらためて確認します。

昨年1月の能登半島地震では、能越自動車道の水が集まりやすい沢地形を高く盛土した箇所で、大規模な崩落が多く発生しています。これを受けて国は、国が管理する緊急輸送道路で、高さが10m以上かつ沢地形に造成された盛土ののり面を対象に、例えば、のり面から水がにじみ出してないかとか、のり面がはらみ出していないかなど、崩落の危険性を確認する点検を実施することとしています。

谷を埋めた盛土に起因する斜面ののり面の崩落によって、能登半島地震では通行止めなども発生しました。地震の後に豪雨があり、さらにその影響が出ているとも聞いています。山間部の沢を通過するような道路を建設する際に、沢を埋めるような盛土が設けられ、水が集まりやすい地形に水が集中することで盛土が崩れる、ことに対する点検ということです。


https://www.mlit.go.jp/policy/shingikai/road01_sg_000703.html

昨年の答弁では、県が管理する緊急輸送道路の中で、国が点検の対象とした盛土部と同じ条件の箇所があるか確認しているところで、同じ条件の箇所があれば点検を行うということでした。その後、同じ条件の盛土のり面が確認されたのか伺います。
道路管理課長
県が管理する緊急輸送道路で、国の点検対象と同じ条件の盛土のり面については、7か所確認され、現地で点検を実施しています。
県が管理する緊急輸送道路で国の点検対象と同じ条件の盛土のり面が7か所確認され、点検を行ったとのことですが、私の地元である厚木市や愛川町、清川村にも点検対象となった箇所はあるのか。あれば、具体な場所を教えていただきたい。

国の点検対象と同じ条件の盛土のり面7か所のうち、厚木市や愛川町、清川村における箇所につきましては、全部で3路線4か所ございます。具体には、国道412号の愛川町田代、愛川町半原、県道54号の愛川町角田、県道64号の清川村宮ヶ瀬の4か所です。

愛川町3か所、清川村に1か所それぞれあるということで、山間部寄りの道路にあると思っていますが、この7か所の点検の結果はどのような内容であったのか伺います。

7か所すべてにおいて、斜面からの水のにじみ出しなど、崩落につながる兆候がないか確認したところ、特にそうした事象は見受けられず、崩落の危険性はありませんでした。なお、国では念のため雨の多い時期に、斜面からの水のなじみ出しがないかなどもう一度点検を行うことにしています。そこで、本県においても、点検した7か所について国にならい、雨の多い時期に再び点検を行う予定としています。

今後、雨の多い時期に、再び点検を行うとのことですが、具体にいつ頃を予定しているのか伺います。

雨が多い6月以降を予定しておりますが、実際に大雨が降った直後に点検が実施できますよう体制を整えておきたいと考えています。

国の動きにあわせて、県も危険な盛土のり面の点検を速やかに実施していただいたことは評価したいと思います。こうした内容については、必要に応じて、市町村等に結果や影響について共有をしていただくとともに、今後、雨が降った後ののり面の点検は着実に実施していただき、もし点検の結果、対策が必要になった場合はしっかりと対応していただきたいと思います。
また、緊急輸送道路の着実な整備にも引き続き取り組んでいただきたいと思います。