令和7年

電気事業と発電所の運営について【令和7年第3回定例会】

会議日:令和7年10月16日【決算特別委員会】

電気事業と発電所の運営について

佐藤けいすけ

初めに、電気事業の経営状況について伺います。 グラフで見る決算の43ページによると、令和6年度の利益は約35億円ですが、近年の利益の推移について確認します。

令和6年度決算説明資料 ~グラフで見る決算~(PDF:3,608KB)

発電課長

電気事業の近年の利益については、令和4年度が約4.5億円、令和5年度が約4.6億円、令和6年度は約35.7億円と推移しております。

佐藤けいすけ

令和6年度の利益は前年度と比較して大幅に増加しているということですが、その理由について伺います。

発電課長

令和6年度の電気事業の利益が増加した主な要因ですが、新たな電力需給契約及び容量市場からの収入が増加したものによるものと考えています。 電力需給契約については、令和6年度から新たな契約に切り替わったことに伴い、一般水力発電が発電量に応じた料金体系となり、前年に比べて10億3,000余万円、料金収入が増加しました。 また、電力システム改革により、発電事業者が発電所を維持するための費用を安定的に得られるよう、国が創設した容量市場からの収入が令和6年度から始まり、新たに21億余万円を収入していますので、これらの要因により、電気事業の営業利益が増加しました。

佐藤けいすけ

次に、水力発電と太陽光発電の発電量と収入について、近年の推移を確認します。

発電課長

まず、水力発電の電力量と収入についてですが、令和4年度は2億9,200万kWhの発電量で、売電収入は50億6,100余万円、令和5年度は2億8,300万kWhの発電量で、売電収入は51億7,700余万円、令和6年度は4億4,800万kWhの発電量で、売電収入は62億1,100余万円となりました。 令和6年度に発電量と売電収入が増加した理由ですが、新たな電力需給契約に伴い、一般水力については、全額を発電量に応じた料金体系にしたことなどにより増加したものと考えています。 次に、太陽光発電については、令和4年度は250万kWhの発電量で、売電収入は 9,700余万円、令和5年度は291万kWhの発電量で、売電収入は1億1,300余万円、 令和6年度は265万kWhの発電量で、売電収入は1億300余万円となっています。 なお、令和6年度については、谷ヶ原太陽光発電所において、ケーブル盗難があった影響で発電所の停止期間があり、令和5年度と比較して発電量及び売電収入が減少しています。

佐藤けいすけ

では、水力発電と太陽光発電について発電した電力はどのように売電を行っているのか、それぞれ確認します。

発電課長

水力発電については、令和6年度から公募により選定した小売電気事業者と新たな電力需給契約を締結して売電しています。この電力需給契約では、一般水力発電所は従量料金制、揚水発電所である城山発電所は、固定制の料金で売電しています。
太陽光発電については、再生可能エネルギー固定価格買取制度という、再生可能エネルギーで発電した電気を国が一定価格で一定期間買い取ることを約束する制度を活用し、東京電力パワーグリッド株式会社へ売電しています。

佐藤けいすけ

令和6年度から電力システム改革に適切に対応して、順調に収入を確保できているということで確認しました。

それでは、次に、発電所について少し具体に伺っていきます。私の地元の愛川町に、企業庁の発電所がいくつか設置をされていますが、愛川町に設置をされている愛川太陽光発電所の概要について確認します。

発電課長

愛川太陽光発電所は、平成25年5月に運転を開始した最大出力1,896kWの太陽光発電所です。令和6年度は260万kWhの電力を供給しており、これは一般家庭の約900世帯分の年間消費電力量となります。

佐藤けいすけ

愛川太陽光発電所は、平成25年から運転を開始しているということですが、今では一般的なメガソーラーも、当時は珍しかったと記憶しています。この発電所を愛川町に建設した経緯を、確認の意味で伺います。

発電課長

県営電気事業では、県のエネルギー政策を推進するとともに、再生可能エネルギーの普及啓発や地域振興への相乗効果を期待し、平成23年度から県有地へのメガソーラーの建設について検討を始めました。その後、平成24年に国が再生可能エネルギー固定価格買取制度を創設したことから、その制度を活用して、愛川町と協議の上、平成25年9月に愛川町半原にありました遊休化していた県有地に愛川太陽光発電所を建設しました。 なお、県有地については、企業庁が知事部局から無償で借り受けております

この土地は、もともと県警グラウンドが位置していたと記憶しています。建設から10年以上に渡り運転をしているということで、太陽光パネルなどの劣化が懸念されますが、現在の状況について伺います。

発電課長

愛川太陽光発電所は、平成25年の運転開始後12年経過していますが、太陽光パネルや電力変換設備などは定期的なメンテナンスを行っていますので、著しい劣化は見られません。 また、発電量の状況を確認したところ、一般的にはパネルの劣化により年率で1%程度発電量が低下すると言われていますが、運転開始からの発電量の平均と令和6年度の発電電力量を比較したところ、その範囲内にありましたので、運用には問題がないと考えています。 ここ数年で行った大きな修繕は、5年に一度行っている電力変換設備の点検とそれに伴う修繕を令和3年度に実施し、費用は400余万円となっています。

佐藤けいすけ

愛川太陽光発電所は、再生可能エネルギー導入の促進のための固定回価格買取制度を活用して収入を確保しているということですが、この制度の適用期間終了後はどのような売電価格になるのか伺います。

発電課長

愛川太陽光発電所の固定価格買取り期間は20年間ですので、令和7年度現在で残り8年となります。買取り期間の終了後の価格については、他の太陽光発電の状況を踏まえますと、約3分の1程度の価格になると見込んでいます。例えば、令和6年度の売電収入で試算しますと、1億 400余万円に対して、買取り期間の終了後は約3,400万円程度に低下すると見込んでいます。

佐藤けいすけ

売電価格が3分の1になるということですが、現在は固定価格買取制度により収入を確保している中で、適用期間が終わった後大幅に売電価格が下がるというのは、収入面ではやや不安に感じますが、その後はどのように発電所を運用していこうと考えているのか伺います。

発電課長

太陽光発電は大切な再生可能エネルギーであることから、愛川太陽光発電所についても、できる限り長期に運用していきたいと考えています。しかし、愛川太陽光発電所は制度のごく初期に建設し、固定価格買取制度が終了したメガソーラーの先例もまだありませんので、現時点は採算性などを具体的に見通すことは困難です。 買取り期間終了後の運用については、国の制度や市場価格の動向を見定めつつ、設備の劣化状況などを確認しながら、今後検討してまいります。

佐藤けいすけ

できるだけ長期に続けていきたいということですが、 今後も売電の価格に対する対応や、先ほどからもいろいろな議論がありますが、自家消費、蓄電池などさまざま考えられることもあると思います。また先の説明では、県有地を借りているということで、契約期間などもあると思いますが、今後の経営については、地元の愛川町とも利活用の経緯でさまざまあったと聞いていますので、しっかりと説明をしながら、維持管理と発電に取り組んでいただきたいと思います。

最後に、今後の県営電気事業の発電所の維持管理に関する考え方について確認します。

発電課長

県営電気事業としては、発電所の維持を適切に行うため、神奈川電気・ダム管理事業計画に基づき、設備の計画的な改修や更新などを行い、老朽化対策を進めていきます。 また、改修や発電所の設備データを遠隔でモニタリングできるスマート保安システムなどを導入し、機器の不具合などを事前に把握し、発電所の故障による停止を少なくする取組を行っています。 このように、発電所の適切な維持運営を行うことで、発電所の停止期間を減少させ、より多くの発電の機会を確保し、再生可能エネルギーの安定供給を続けてまいります。

意見

 電気事業全体では、容量市場への参画や売電先の変更など、令和6年は30億を超える純利益を得ており、経営を持続していく上では評価できます。自然環境にも左右されるところがあると思いますが、効率性や効果的な事業について今後も考えていくことを求めました。

また、電気事業の経営環境が大きく変化する中で、今後も各発電所における経営は、老朽化や、 太陽光発電所では卒FITによる対応などが迫られ、それぞれの地域にある発電事業については、今後の方向性なども地元での説明も必要です。経営の継続とともに取り組むことを求めました。

神奈川県議会議員:佐藤けいすけ

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