会議日:令和8年9月16日【令和8年第3回定例会】
多文化共生を踏まえた災害時の外国人住民への支援と自助の促進について
本県の外国人住民数は今年1月時点で30万人を超え、県民の約30人に1人が外国籍という時代を迎えています。
近年、自然災害が相次ぐ中、災害時に外国人住民を取り残さない環境整備は極めて重要です。能登半島地震においても、言語の壁から避難所になじめなかったり、支援情報にアクセスできない課題が報告されています。
こうした中、県の「避難所マニュアル策定指針」では外国人住民を「要配慮者」と位置づけ、「かながわ国際施策推進指針」などでも外国人住民の不安を取り除けるよう支援を行うこととしていますが、30万人を超える外国人住民を一律に「支援される側」と捉えるだけでは、これからの地域防災として十分ではありません。

先日、私は愛川町での防災講演会に参加し、外国人住民が言語やコミュニティのつながりを生かして避難の呼びかけや通訳を担う事例に触れ、外国人住民を巻き込んでいく重要性を痛感しました。中長期的には、外国人住民が防災訓練や避難所運営に携わり、「支援する側」としても力を発揮できる地域社会を目指すことが重要です。
そのためには、平時から外国人住民が地域に溶け込み、自ら災害に備える「自助」が第一歩となります。県は要配慮者対策を一層進めながら、自助を促す普及啓発や情報共有に取組む必要があります。

一方、他県では、例えば愛知県において自助に加えて、外国人住民が支援側へ回ることへ言及している多文化防災ガイドを作成している他、埼玉県では外国人住民も参加できる市町村の防災訓練情報の一覧を多言語で発信するなど、県が市町村を後押しする動きが見られています。このように、県が市町村や外国人住民、関係団体をつなぎ、取組みを共有していく役割も重要だと考えます。
そこで、今後さらなる増加が見込まれる外国人住民の要配慮者対策にどのように取組んでいくのか。また、中長期的に外国人が「支援する側」となることを見据え、外国人住民の自助を進めていくことが必要と考え、知事の所見を伺いました。
知事答弁

県では、「誰一人取り残さない防災」を目指し、外国籍県民を含む要配慮者の視点に立って、様々な取組みを行っています。
具体には、災害情報ポータルから多言語で避難情報等を提供するほか、避難所に訪れた、言語に不安のある方への留意点などが学べる防災冊子等を活用した普及啓発に取り組んでいます。
加えて、発災時の被害軽減を図るには、外国籍県民の皆様に、自らの身を守るための知識を身に付けていただくことが重要です。
そこで、県では、引き続き、外国籍県民の方に生活ルール等を学んで頂くセミナーを開催し、防災の知識や災害時の心構え等の理解促進を図ります。
また、県内自治体と協力して日本語講座を実施し、災害への備えや地域の避難所を知ってもらうとともに、外国籍県民が参画する防災の先行事例を市町村に共有することで、更なる取組を後押しします。
さらに、当事者である外国籍の方々から意見をいただきながら、今後、外国籍県民の自助を促進できるよう、取組みの方向性を検討していきます。
このように、要配慮者対策に取り組みながら、外国籍県民の自助意識を高め、将来的には自らが支援する側となることも見据え、地域社会の一員として暮らしていけるよう、取り組んでまいります。
意見

外国人住民が自ら「支援する側」となることを見据えて、自助にまず取り組むとのことです。
一方で、国の調査では全国的に外国人の防災参画を進める自治体がまだまだ進んでいない、1割強にとどまるという実態もあると聞いています。
昨日聞いたある講演でも、自助にはやはり限界があり、自助を伸ばすためには共助を伸ばす必要があると言われていました。
県も公助として、市町村地域防災力強化事業費補助金など、市町村の活動を支援できる制度は持っていますが、市町村や地域当事者となる外国人住民の声も聞きながら、今後外国人住民の共助における支援について、しっかりと取り組んでいただくよう求めました。
神奈川県議会議員:佐藤けいすけ
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