令和7年

宇宙関連産業について【令和7年第3回定例会】

会議日:令和7年9月30日【産業労働常任委員会】

宇宙関連産業について

佐藤けいすけ

まず、宇宙関連産業というのは、そもそもどのような経緯で力を入れることになったのか確認します。

産業振興課長

1点目は、宇宙関連産業については、国が2020年に4兆円となっている市場規模を、2030年代の早期に2倍の8兆円に拡大していくことを目標としており、今後成長が見込まれる産業であるという点です。
2点目は、本県にはJAXA相模原キャンパスがあり、国内の宇宙開発を支えてきた大手衛星メーカーの事業所が立地し、また、衛星の部素材供給、設計、製造支援などに携わってきた技術力のある中小企業などが集積しているなど、宇宙関連産業に取り組む上で高いポテンシャルがあるということです。
3点目は、例えば宇宙機器の代表例の一つである人工衛星は、様々な部品によって構成されており、その中には自動車部品の製造技術が応用できる部品もあると承知しており、自動車産業を支えてきた企業がその高い技術力を生かすことができる新たな事業分野の一つであると考えられることです。 これらの理由から、現在宇宙関連産業の振興に取り組んでいるところです。

佐藤けいすけ

今回9月補正で宇宙関連産業等の新分野へと書いてありますが、この新分野というのはどのような認識があるのでしょうか。新分野とは、今後需要がある新たな産業を創出していくという捉え方もできると思いますが、これまで県が力を入れて支援してきた産業というのは、例えばどういうようなものがあるのか、確認します。

産業振興課長

今回の9月補正予算では、高い成長が見込まれる事業分野や付加価値の高い製品分野への支援として、例えば国が約10年で2倍というスピードの速い市場拡大の目標を掲げるこの宇宙関連産業のほか、ロボット産業など、さまざまな新事業分野への進出を後押ししていきたいと考えています。神奈川県は、工業製造品出荷額等が高い工業立県という側面がありますので、自動車産業といった工業振興や、最近では未病や最先端医療、ロボット、脱炭素、ベンチャーなどの成長産業の創出や集積を図る取組みを進めてきたところです。

佐藤けいすけ

続いて、産業労働局としては、今後どういった手段でこういった新分野を把握していくのかについても確認します。

産業振興課長

新産業とか新分野の動向把握には多角的な情報収集が重要と考えています。統計的なところでは、県としては総務庁統計局の出す経済センサスや、経済産業省生産動態統計調査のような各種の経済指標のほか、金融機関、業界団体の分析資料、資料動向などを注視し、成長産業の創出や進出に資する取組みを進めていきたいと考えています。

佐藤けいすけ

昨年はコンテンツ産業ということで少し話題が出たみたいですが、例えばコンテンツ産業は自動車産業に次ぐ市場となれるという話も聞いたことがあります。今回車や宇宙産業にどうつながっていくかというところもあるとは思いますが、例えば新たな海外への輸出で産業を創出していくということも考えられ、そのような産業の可能性についてはどのように探っているのでしょうか。

産業振興課長

経済産業省の資料によると、コンテンツ産業の海外売上額は、他産業の海外輸出額と比較して10年間でも約3倍と大きく伸張している産業分野だと承知しています。ただ、普通の産業、一般的な工業振興と比べますと、さまざまな要素があると思います。例えば、少数によるコンテンツ、フリーターがいらっしゃったり、あとは本県の中でもいろいろな資源、 限られたところをどういうところに投入するのかという、そういう施策的なところもありますので、コンテンツ産業の可能性については、研究が必要と考えています。

佐藤けいすけ

私が言いたいのは、新産業は時代によっていろいろ需要も変わっていくところもあると思いますので、今後も幅広く向き合っていく姿勢を持っていただきたいというところです。

佐藤けいすけ

続いて、宇宙関連産業の現状と今後の取組みということでもう1つ聞きますが、本県は宇宙関連産業の関連クラスター形成を目指すということですけれども、常任委員会で先月伺いました角田宇宙センターでは、スタートアップ企業との連携、設備提供に今後力を入れていくということでした。本県の宇宙産業におけるスタートアップやベンチャーの状況について伺います。また、支援の在り方や今後の見通しについても見解を伺います。

産業振興課長

本県には、小型人工衛星を開発、運用し衛星データを提供するとともに、衛生データを活用したソリューションサービスを提供するベンチャー企業や、衛星の部素材供給、設計、製造支援等を行う技術力のある中小企業が存在します。また、国内の宇宙開発を支えてきた大手衛星メーカーの事業所も県内に立地しています。 現在、宇宙分野においては、人工衛星やロケットの小型化、量産化、低コスト化などが進んできており、多様な企業同士や異業種と宇宙関連産業との連携が重要となってきています。そのため県としては、今年度事業で設置する宇宙関連企業交流拠点において大企業やベンチャー企業、 中小企業など様々な企業間の共創を促進していきたいと考えています。

なかなか全体感がまだまだ見えてこない部分があるので、引き続きまた聞きたいと思います。 この視察で、ロケットのエンジンは軽量化ですとか、放出力の制御、依然困難なフェーズであると捉えました。エンジンの面では、施設面で危険性から、角田宇宙センターでは周辺環境と地元の理解があるため今日まで続いているということで、ある部分にとっても必要な施設であると感じたところです。これは、角田市だから特にできることでもあると思ったんですけれども、一方、本県は宇宙産業における強みというのは、JAXA相模原キャンパスがあって、大学や大手企業、研究機関などが立地しているということであると思いますが、幅広い宇宙産業の中でどの分野に力を入れていこうと考えているんでしょうか。

産業振興課長

例えばロケットの射場は安全な発射と飛行を確保するためには、一般には広くて広大で平坦な地形が必要とされています。また、落下物の危険性への対応も必要となります。そのため、国内では主なところでは鹿児島県の種子島宇宙センターなどのほか、最近では和歌山県の串本町や北海道大樹町などにおいて射場整備が行われているところです。

一方で、本県の強みということですが、日本の宇宙科学研究の核となるJAXAの相模原キャンパスに加え、大手衛星メーカーの事業所や、衛星の部素材供給、設計、製造支援などを行う技術力のある中小企業などが県内に所在していることが挙げられるため、本県はロケットなどではなくて、どちらかというと人工衛星等に焦点を当てて産業振興施策を重点的に推進していきたいと考えています。こうした施策の1つとして、衛星データ活用事例の創出に向けた取組みを今年度から開始したところです。

佐藤けいすけ

衛星データビジネス利用促進の取組みを行っているということで、県内企業の反応というのはどういうものがあるのか、伺います。

産業振興課長

今月18日に第1回の神奈川県衛星データ活用セミナーを開催し、参加企業の約7割が県内の事業所にある企業でした。また、今回データ入門編としての実施でしたが、中小企業に加え、大企業からの参加も約4割ほどあったなど、幅広い企業から関心が寄せられたと認識しています。

代表質問では、宇宙関連産業を通じて県民生活への還元について取り上げています。先日ですが、衛星データ利活用プロジェクトの採択というのも行われたようですが、狙いと今後の展望等を伺います。また県民への還元としてどのように捉えているのか、確認します。

産業振興課長

衛星データ利活用プロジェクトは、課題解決の新たな手法として衛星データなどを利用する宇宙ソリューション産業の拡大が期待されているところ、衛星データ活用事例の増加に向けて新たなユースケースやビジネスモデルを創出することを目的としています。 採択したプロジェクトの好事例を今後広く発信、周知していく中で、県内企業等による衛星データの利活用を推進していきたいと考えています。 衛星データについては、先日、AIを活用した農産物価格の将来予測などの取組みについて事業化支援を決定したところであり、3事業あったところ、その中の事業化支援を決定しており、将来これらのサービスが実現すれば、県民の暮らしの向上にもつながると期待しています。 また、本事業を含めた県の施策により、企業など成長が見込まれる宇宙関連産業に目を向け、 新規参入を含めて取組みの強化につながれば、経済活動や雇用機会の拡大を通じまして県民生活に還元されると考えています。

佐藤けいすけ

いろいろな質疑をさせていただきましたが、県民への還元を意識して行っていただくことが重要だと思っていますので、お願いします。 やはり本県ならではの分野という点で取り組んでいただきたいですが、昨日地域で話していた中で、宇宙はアートと親和性があるのではないかということや、国もスポーツと宇宙で結びつけていく取組みなどを始めて、 産業としての可能性はいろいろあると思ったところです。 宇宙サミットも来年行われるようですが、今後も幅広く受け止めていただき、県民に反映できる目線から進めていただきたいと思います。

かながわ宇宙サミットも2月に行われる

神奈川県議会議員:佐藤けいすけ

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