令和7年

① 本県における「歩く旅」の振興について【令和7年第2回定例会】

会議日:令和7年7月2日【令和7年第2回定例会】

本県における「歩く旅」の振興について

佐藤けいすけ

県内には東海道、大山道、関東ふれあいの道など、多様な「歩く旅」の資源があります。こうした「歩く旅」の本県における観光資源としての位置づけについて伺います。

観光プロモーション課長

近年、観光客のニーズは商品価値を見いだす「モノ消費」から、体験を重視する「コト消費」へと移行していると認識しています。そうした中、本県は丹沢大山や湘南の海、相模川を始めとした河川など、豊かな自然を有しており、登山やハイキング、サイクリング等の自然を活用した多くの体験を楽しむことが可能です。また、本県は東京に近接しているという地理的優位性もあります。そうしたことから、本県の豊かな自然を活用したコンテンツは、神奈川らしい魅力のある観光資源の一つであると認識しています。

佐藤けいすけ

県内では新しいところでは、例えば日本山岳会が全国で120か所ある「山岳古道」を公開して、本県には3か所あるんですが、箱根八里、足柄古道、大山までの修験道などで、これがHP で公開されています。また、私の地元には横須賀水道みちがあり、地域によっては歩く団体があり、民間主体で県内を横断するような魅力ある道の紹介を行っています。また、他の都道府県では茨城県、能登半島などで新たなロングトレイルを設ける動きもあります。こうしたロングトレイルなどの自然を活用したコンテンツをアピールしていくことについて、現時点での考えを伺います。

※日本の山岳古道120選
https://kodo.jac1.or.jp

観光プロモーション担当課長

県では、県の観光ウェブサイトである「観光かながわNow」におきまして、自然を活用して楽しむアクティビティであるグランピングキャンプ、サイクリング、SUP、アスレチックとアウトドアと導入しまして、特集ページで紹介をしています。現在、観光かながわNowにはロングトレイルの紹介ページはありませんが、今後歩く旅の観光コンテンツとしての認知度の高まりにより紹介記事の掲載を検討したいと考えています。

https://www.kanagawa-kankou.or.jp

佐藤けいすけ

今後ぜひ、ロングトレイルについて動向などを掴んでいただきたいと思いますし、道そのものがコンテンツということと、その道の中にもいろんな地域、歴史、何か隠れたエピソードなどいろいろあると思いますので、検討していただきたいと思います。

続いて、歩く旅と地域の消費向上やかながわ観光連携エリアでの推進の可能性について伺っていきます。

「大山詣り」や「東海道ウォーク」など、歩く旅を通じて宿泊・飲食等の地域経済への波及も見込めるのではないかと考えています。

こうした地域資源との連携による観光施策の推進について、例えば、かながわ観光連携エリア推進事業の中で活用を検討できるのではないかと思いますが、見解を伺います。

かながわ観光連携エリア
https://www.pref.kanagawa.jp/docs/b6m/renkeieria.html

観光プロモーション課長

かながわ観光連携エリアにおける核の1つである大山地域は、丹沢大山などの豊かな自然が息づく地域です。そのため、外国人観光客を含む多くの登山客が訪れることから、地元自治体が行うハイキングルートへの多言語標識や、市をまたがったルートにおける統一的な案内標識ですとか、ヤビツ峠のレストハウスの手すりの設置などの観光客の受け入れ環境の整備に対し、県としてもこれまで支援を行ってきました。

かながわ観光連携エリア推進事業の中で、「歩く旅」を今後活用していくかどうかについては、あくまで地元の方々が主体的に判断することですが、今後、連携エリアの市町村等がそうした事業を実施するという場合には、県としてもしっかりと支援していきたいと考えています。

佐藤けいすけ

地元が主体でというところは、もちろんそこは原則だと思いますが、一方で、県として、流行りの部分ももちろんあると思いますけれども、動向を掴んでいただいて情報を提供していただくということも、必要だと思います。

※7月7日の県央やまなみ協議会において、
「県央やまなみウオーキング事業」、地域の魅力を国内外へ発信する「観光デジタルマップ」の制作が決定されるなど地元の動きを県としても後押しできるよう取り組んでいきます。

https://trip.pref.kanagawa.jp/ja/media/2MnK2RxdaZWTnRp7Ef8JCWHkAP378CzEraSyckJ0/02-Kanagawa-Hakone_Reset-Jap-AW.pdf

佐藤けいすけ

続いて、インバウンド誘致の可能性ということで、海外では歩く旅が観光や地域振興の柱になっている国もあります。本県として、インバウンドの誘致に向けた歩く旅のアピールや、環境整備(宿泊、言語)に関する取組みがあれば伺います。

観光プロモーション課長

消費単価の高い海外の富裕層旅行者の方々ですが、その方々は、その土地ならではの体験を重視されており、とりわけ欧米の方については、日本の自然や文化、歴史に触れることができるウォーキングツアーの人気が高まっています。そこで県では、例えば、上質で特別感のある体験型のコンテンツとして、個人ガイドとともに箱根8人の歴史を紐解きながら巡り歩く「Hakone,reset」と名付けておりますが、そういうツアーを高付加価値コンテンツとして開発をしまして、こちら好評を得ています。また、県が認定している通訳ガイドの「神奈川認定観光案内人」においても、観光地を歩いて巡り、地元の風景や人々との交流を楽しむといったツアーが数多く実施されています。このように歩くことと、歴史や文化体験を組み合わせたコンテンツは、インバウンド誘致に向けて訴求力が高いテーマであると考えていまして、今後もプロモーションを継続してまいります。さらに、インバウンドの誘致に必要な言語対応などの環境整備については、県では令和3年度より、観光施設や宿泊施設、飲食店等が行う外国語表記の看板等に係る設備整備等に対して支援を行っています。

佐藤けいすけ

箱根八里の例がありましたが、他の地域でもできる要素があると思いますので、いろいろな検討をしていただきたいと思います。

関東ふれあいの道(首都圏自然歩道)
https://www.pref.kanagawa.jp/docs/f4y/02yama/choukyori/kantou01.html

佐藤けいすけ

県内には、長距離自然歩道として、豊かな自然環境の中にある東海自然歩道や、自然だけでなく、田園や歴史・文化遺産にふれあえる関東ふれあいの道があります。東海自然歩道は、昨年つくられてから50周年を迎えました。東海自然歩道に関しては、大阪までの1都2府8県、関東ふれあいの道については、1都6県がつながっています。神奈川県区間については、相模原市から丹沢の北側の尾根を通っていますが、多くの利用者がいるこれらの長距離自然歩道について、どのように整備をしているのか、また、他都府県との連携についてどのように取り組んでいるのか確認したいと思います。

自然環境保全課長

県では自然公園施設でもある東海自然歩道も含めると約600㎞以上の登山道のほか、多くのトイレや避難所や駐車場等を管理しており。人員や予算が限られた中で、利用状況や老朽化等を考慮した上で、総合的に優先順位を整理しながら効率的な整備に努めています。東海自然歩道については、極力自然の景観に配慮しつつも、最低限の安全対策を念頭に整備するとともに、一部区間については、多くの登山者が利用することによる土壌の流出も見られることから、土壌保全対策も併せて実施をしています。

関東ふれあいの道については、既存の公道等が指定されている区間も多いことから、私道標識や解説標識等を中心に整備を行っています。他都府県との連携についてですが、東海自然報道については、環境省が行っている50周年に関わるさまざまな企画への協力や情報交換を行っています。また、関東ふれあいの道については、関係都県で構成される首都圏自然報道連絡協議会において、情報交換やポスター制作などの広報を行うほか、一都六県全路線の踏破申請のあった方には、踏破証と記念品を送る取組みを行っています。

佐藤けいすけ

他の都府県では、観光協会も関わっている事例などもあります。観光の部門との連携は必要だと思いますので、お願いします。

「歩く旅」について、近年の自然を生かしたアウトドアツーリズム、そして、オーバーツーリズムも避けながら、観光地にないようなエリアに人流を呼び込むための位置づけや、人流の調査もしていただきたいと思います。

また、東海自然歩道、関東ふれあいの道については、自然保護の重要性を理解してもらうためにも観光と地域振興と結びつきながら知ってもらう活動がさらに必要だと考えます。特にインバウンド層に関しては、アドベンチャーツーリズムなどにも興味を示される人もいると思いますけれども、近年は、日本でも各区画ごとを歩く「セクションハイク」ですとか、一気に歩く「スルーハイク」というような形での旅も盛んですので、観光消費額に結びつかないような点もあるかもしれませんが、地域にとっては「来ていただければ嬉しい」という気持ちもありますので、今後のインバウンドの取組みなどを見つけて、神奈川の「歩く旅」の普及ですとか、トレイルの活用に取り組んでいただきたいと思います。また、観光振興計画の中での位置づけについても取り組んでいただきたいと思います。

※質疑に辺り、東京ビックサイトで行われた国際ウェルネスツーリズムEXPOを視察

日本の‘道‘や‘歩く‘ことについて調査をしました。
観光経済新聞の記事も参考にしています

神奈川県議会議員:佐藤けいすけ

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